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国循サザン事件―0.1%の真実―

国循官製談合事件の容疑者として起訴された桑田成規さんを支援します

国循官製談合事件 第2回公判を振り返るその2

昨日から始まりました、桑田さんと支援する会メンバーが公判を振り返って対談し、その内容を公開する「公判を振り返る」。

今日は第2回公判を振り返るその2です。

昨日は、第2回の公判で何度も出てきた「調達企画室とは?」でした。

国循官製談合事件 第2回公判を振り返るその1 - 国循サザン事件―0.1%の真実―

 今日は「国循で物を調達する」ということについてです。

国循で物が必要になった時には

N)今回の場合は国循内ですが、国循内で必要になる物品やその他全てのものは、全て調達企画室に依頼して、揃えてもらうのですか?

桑田)一部例外はあると思いますが,原則としてそのとおりです。

依頼の方法はいくつかあります。『現場から直接,調達企画室に依頼する場合と,高額なものなどについては,現場の要望はまず国循内部の委員会で審議され,そこで承認を経てから調達企画室に送られます。』公判ではこのように西田氏は説明していましたね。

このやり取りの中で、以前にもブログに書いたことですが、国の機関のサービスを受ける者としては「どうしてこれなの?」というものがあるということ。

安かろう悪かろうであってはならないし、高すぎても「税金の無駄遣いだ!」と言う人がいるかもしれませんが、それにしても…というものがいくつかあります。

西田氏の物などを調達する際にはできるだけ安い価格で、特定業者に偏らないように」と何度か言われた言葉を聞きながらわき上がったこと

一般市民の私の印象は「そうは言っても,国公立の病院だと、いったん物を買ってくれたら、よほどのことがない限り買い続けてくれるんじゃないの? ずっと同じ業者が出入りしているんじゃない?」という印象ですが、皆さんはいかがでしょう?

国循官製談合事件 第2回公判その1 - 国循サザン事件―0.1%の真実―

 

私が気になっているのは、紙の質。

女性だからかもしれませんが、気になるのはトイレットペーパーと手を拭く紙です。

最近の民間病院、特に産婦人科などでは、トイレはどこかのホテルのようだったり、紙類もとても良いものだったりします。ところが国公立の病院だと、硬くて痛いトイレットペーパーが平気で置かれていることがあります。

まぁ、公的な機関に、民間病院レベルのサービスを求めるわけではないけれど、硬くて痛いようなものを使わなくても良いのでは?と、いつも思うのです。

その紙類が特に安そうでもないですし、なぜず〜〜〜っと同じものなんだろう?という疑問。

もう少しコスパ*1にこだわるとかないのだろうか?と。

そこを桑田さんにも聞いてみました。

N)調達する物については、金額だけですか?質の良さとか評判などは考慮しないのですか?

桑田)一般競争入札では価格だけですね。一応,仕様書で質を担保しているというタテマエですが,西田さんが言っていたように「必要最低限」ですからね。これは国循の話ではありませんが,トイレットペーパーの調達仕様書だったら「お尻が拭ける」ことが「必要最低限」で「ほどよく柔らかい」はダメでしょう(笑)。

桑田)なぜ必要最低限かというと,ここからは一般論ですが,公務員の事務の人って,お金がかかること嫌がるんですね,コスト削減「命」で仕事してるから。

N)なぜなんでしょう?

桑田)公務員の事務職の人が,上司から,どういう基準で評価されるかを考えてみれば一目瞭然です。本来は「質のいい仕事をしました!」ということが評価されるべきですが,何が良くて何が悪いのか,客観的な基準を設定するのが難しいですよね。「トイレットペーパーを柔らかくしました!」「だからなんだ???」で終わりです(笑)。

桑田)もちろん,患者さんからの投書,というのもありますが,基本,あれは「苦情箱」です。ああいうたぐいのものは皆そうですが,「いいな」と思った人の数パーセントしか投書せず,逆に,「これはいかん!」と思った人は,かなり高い確率で投書します。なので,投書の意見は,かなり「苦情寄り」に偏っているのです。なので,それを評価には使えない。

桑田)もっともわかりやすいのは,お金,ですよね。しかし,事務職は,医師や看護師などの医療職と違って,「お金が稼げない人たち」なんです。いわゆる間接部門です。なので,「売り上げがあがりました!」という点での評価もできない。必然的に「コストを減らしました!」となります。どれだけコストを削減できたか,を目標にして,その達成度で評価されるんですよ。毎年毎年,競争するんです。前年比○○%減を達成しました!,と。もちろんすべての組織でそうというわけではありませんが。

N)それって、一般企業とは真逆なんですね。みんな前年比○○%UPを達成しろ!と要求されるのに、前年比○○%減を達成となるんですね。

桑田)もちろん,それは一概に悪いこととはいえません。昔の公務員はそれこそ,コスト削減という考えすらありませんでしたから。今は,色々と世間の目が厳しくなってやらざるをえなくなっています。しかし,「コスト」しか見ないという,そのバランスの悪さがダメなのです。

桑田)あとは深刻な問題として,公務員独特の「事なかれ主義」の問題があります。彼らは一定期間で別の部署に異動しますから,とにかく,自分の任期の間だけが重要なんです。その間,現場が困ろうと,後任者が困ろうと,関係ない,どうせ○年後には自分はいないし,という考えに陥りがちです。だから,問題があっても見ないふりをする。先送りをする。いつまでたっても,トイレットペーパーは柔らかくならない(笑)。

N)そうなると、質がどうとか関係ないわけですね。いかに自分たちがコストを削減できたか・・・そこだけなんだ。

桑田)もちろん,公的機関であっても,患者サービスに力を入れている立派な病院もたくさんあります。そういうところでは,たとえば看護師さんが色々なところに目を光らせていて問題を上に上げ,看護部長や病院長のトップダウンで改善を実施する,という仕組みができています。なかなか事務の人だけではできないですね。

N)根本的に「患者がこなくなるはずがない」と思っているからですよね。

一般的には、病院だって患者が減って破綻する時代。だから、トイレットペーパーにだってできる限り気を使う。

その気遣いが「あの病院トイレも気持ちいいよ」という口コミになり、良い評価になり、患者離れを防ぐ。

そうい考えは全くないってことですよね。

桑田)公的機関は集客力があるので,患者の動向を気にしないでよいという側面もあると思いますが,それよりも,彼ら一人一人をみていると,もっとミクロな視点でしか見ていないように思います。そうしろと言われているからそうしている,隣の県の国立病院がそうだから同じようにしている,とか。「患者がこなくなるはずがない」と,患者の動向を意識して行動するようなマクロ志向の事務職員がいたとすれば,その考えの善し悪しは別として,偉いもんだなと思いますよ(笑)。

N)一般的な企業では、必要なものを「購入する」といいますが、なぜ「調達する」と言うのかご存知ですか?とても気になりました。

桑田)いえ,お国の言葉,ですね。一般の企業では,購入,購買,などという方が通りがよいのかもしれません。お役所では「用度」という言葉もあります。これは本当にお役所言葉ですね。まだ「用度課」「用度係」とう部署が残っている役所もあると思いますが,少なくなってきていると思います。これに比べれば「調達」はまだましじゃないですか(笑)。まあ,いずれも「モノを買う」という意味には違いありません。

第2回は「国循で物が必要になった時の調達方法」についてでした。

第1回の内容はこちらから。

bgk.southerncase.net

 

*1:コストパフォーマンス。費用対効果。