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国循サザン事件―0.1%の真実―

国循官製談合事件の容疑者として起訴された桑田成規さんを支援します

経緯説明⑨~検察のもくろみと逮捕・勾留・「人質司法」

前回につづき,「国循サザン事件」の経緯説明です。

前回のブログはこちら↓

経緯説明⑧~検察の当初の「ストーリー」

検察のもくろみと逮捕・勾留・「人質司法

広瀬検事の取り調べの具体的内容については,これから始まる公判に深く関係するので,現時点ではまだお伝えすることができません。

ただ言えることは,これほどまでに執拗に大阪地検特捜部がこの事件にこだわり,なんとしても本件を起訴に持ち込もうとした背景として,彼らがかつて大失態を晒した厚生労働省元局長・村木厚子さんの郵便不正事件との関わりがあるのではないか,ということです。

 マスコミの記者の話によると,2010年の,この郵便不正事件の無罪判決確定の後,大阪地検特捜部の独自捜査により摘発された事件は1件もありませんでした(国税庁からの告発案件のみ)。

4年もの間,彼らはまったく「ホシ」を挙げることができなかったのです。

また,冒頭で述べたとおり,国循はかつて厚生労働省の内部機関であり,いまなお厚生労働省の意向が強く働く組織でもあります。

郵便不正事件で彼らが着せられた汚名の意趣返しとして,また,長らく成果の上がらなかった特捜部の存在意義を示す証しとして,私は格好のスケープゴートにされたのではないでしょうか。

もちろん,これについての確たる証拠があるわけではありませんが,検察の,執拗かつ理不尽きわまりない捜査を目の当たりにしてからというもの,私はそのように確信しています。

 

結局,これほど長期にわたり検察の取り調べに応じ,捜査に協力してきたにも関わらず,私は2014年11月に逮捕され,20日間あまり,大阪拘置所に勾留されました。

逮捕と同時に,高見弁護士に加えて,新たに我妻路人弁護士が加わってくれました。

私は,これ以上検察に協力する理由はないと考え,弁護士らと相談のうえ,勾留中は黙秘を貫くことに決めました。

私の勾留後もひきつづき取り調べを担当した広瀬検事は,私が黙秘することは想定していなかった,と述べました。

この言葉を聞いて,私は,「舐められたものだな」と思いました。

私を逮捕・勾留し,身体の自由を奪ってしまえば,私が観念して自白すると広瀬検事は思っていたということです。

そこで,私は,もう絶対に妥協しない,どんな結果になろうとも,最後まで事実を争うと決めたのでした。

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裁判所が被疑者の勾留を認める理由は,2つあります。

証拠隠滅のおそれあるときと,逃亡のおそれのあるときです。

証拠隠滅とは被疑者間で口裏合わせをするような状況を指します。

検察が,2014年2月に強制捜査を行い,同年11月に私を逮捕するまでの間,やろうと思えば口裏合わせをする機会はいくらでもありました(やったわけではありません)。

私が捜査対象であることが明らかになって10ヶ月も経ってから,私が証拠隠滅をするおそれなどあるはずはありません。

また,国の機関に所属し,それなりの立場もある私が逃げ隠れするおそれもあろうはずがありません。

このような状況で勾留が認められるとは,これがまさに「人質司法」の典型であろうと私は考えます。

 

なお,私が勾留中に否認を続けることができたのは,取り調べの可視化(録音・録画)によるところが大きいと考えています。

取り調べが可視化されていたからこそ,広瀬検事は,それ以前より丁寧な言葉遣いをし,声を荒げることもなく,穏やかに,勾留中の私に対して取り調べを進めたのだろうと実感しました。

これがなければ,長時間にわたって取り調べが続き,私が精神的な苦痛を受けつづけたであろうと思います。

「もう勘弁して欲しい」とその場の苦痛から逃れたい一心で,虚偽の自白に至る被疑者の心境は,実際に体験してみないと理解できないでしょう。

私の場合も,可視化されていたことにくわえ,ほぼ毎日,弁護士が接見に来てくれたことが大きな支えとなり,勾留期間中の苦痛に耐えることができました。

そうでなければ,私は,やってもいないことを認めてしまっていたかもしれません。

 

その後,私は,2014年12月に起訴され,刑事裁判の被告人となりました。

通常,被告人が否認を続けている場合,起訴後も長期にわたり勾留が続くと言われています。

郵便不正事件の村木さんの場合もそうでした。しかし,私の場合は,起訴後すぐに行った保釈請求が認められ,起訴後の勾留は,実質的にありませんでした。

裁判所が,通例に反し,易々と保釈を認めるには理由があるはずです。私は,この事実もまた,この事件に対する検察の捜査の「異常さ」を表していると考えます。(次回につづく)

 

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