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国循サザン事件―0.1%の真実―

国循官製談合事件の容疑者として起訴された桑田成規さんを支援します

経緯説明⑭~入札③(2013年度・国循情報システム運用・保守業務委託・再入札)

前回につづき,「国循サザン事件」の経緯説明です。

前回のブログはこちら↓

経緯説明⑬~「現場管理」を仕事とする私と,「入札」を仕事とする調達企画室の違い

入札③(2013年度・国循情報システム運用・保守業務委託・再入札)

入札③は,不調(入札が不成立となること)に終わった入札②の約半年後に行われた入札です。対象となる業務は,入札①②と同じです。入札②が不調となったいきさつも事件に関わりがありますが,ここでは割愛します。

 

検察の主張する「受注する意思のない企業NDDを競争に参加させたうえ,ダンテックより高値で応札させる」とは,形だけNDDに入札に参加させ,競争が成立しているかのように装った,という意味です。私たちの業界では,このような行為を「お付き合い入札」ということがあります。業界内ではよくあることです。もちろん私もその存在を知っています。

しかし,本件に関して,私が「お付き合い入札」をNDDに依頼した,という事実はありません。

 また,そもそも,私がそのようなことをする動機がありません。

 

お付き合い入札が「よくある」という背景には,政府から国の機関に対し「一者応札を避けるべし」というプレッシャーがかかっていることがあります。

一者応札とは,入札を実施したが,参加した企業は1社しかいなかった,という状況をいいます。

これにより,本来行われるべき競争が行われず,価格が高止まりし,税金の無駄遣いにつながる,よって避けるべし,という考え方です。

 

国循では,契約審査委員会や契約監視委員会などの委員会によって,一者応札の有無が常にチェックされています。

もし一者応札があれば,それ以降,この委員会に関係するさまざまな手続きや報告が必要となり,これらの委員会と深く関わる調達企画室にとって,面倒なことになります。

一方,過去,私に関係する国循の入札において,一者応札となったことが何度もあります。

しかし,これらについて私がお咎めをうけたり,釈明を求められたりすることは一切ありませんでした。もちろん,私自身も,契約審査委員会や契約監視委員会などの委員会のメンバーではありません。

つまり,現場にいる私は,自分の業務に関係する入札が一者応札であろうとなかろうと,まったくメリットもデメリットもないのです。

すなわち,私には,企業にお付き合い入札をお願いし,一者応札を回避する動機がまったくありません。

 

さらにいえば,かりに私がダンテックに落札させることをもくろみ,ある企業に「お付き合い入札」をお願いしたとしても,「本気で」入札に参加してくる別の企業を阻止することはできません。

つまり,二者で競争を装ったところで,他の企業が入札に参加し,ダンテックより低価格で入札すれば落札できるのです。

よって,「お付き合い入札」の動機は,担当者が「面倒を避けたい」と考えること以外に考えられず,その担当者は私ではないのです。

 

私は,入札に競争的要素は必要であると考えています。

国循では,随意契約一般競争入札に切り替えたり,いくつかの企業に参加を呼びかけたりしたこともありました。

このように競争原理を働かせることで,NECは,これまで国循の情報システムで占めていた圧倒的優位な地位を失いました。

低価格で質の高いモノが調達できるということは,多額の税金が投入され運営される国循にとって,ひいては日本国民にとって大きなメリットです。

私自身,自分の業務に関係する入札が行われるときに,入札できそうな企業に参加の呼びかけをすることはこれまでもたびたびありました。

しかし,それが「お付き合い」を当然の前提としたものであったことはありません。

 

ダンテックが作成提出すべき企画提案書について助言指導を行った」についても事実ではありません。

 

まず,入札③で実施された「公募型企画競争入札」について説明します。公募型企画競争入札は,入札①②の「一般競争入札」とは入札の方法(種類)が違います。

一般競争入札では,参加企業の提示する価格(入札価格)が最も安価であった者が落札者となります。

一方,公募型企画競争入札では,一般的には,参加企業が企画提案書を作成したうえで,その内容について,国循の評価委員の前でプレゼンテーションを行い,評価委員が与える得点(技術点)が最も高い者が落札者となります(いわゆる「コンペ」に相当します)。

ただし,国循の入札③では少し異なったやり方を取っていて,プレゼンテーションとは別に,企業に価格も提示させ,技術点と,価格点の合計点が最も高い者が落札者となります。

価格点は,一定の計算式により,入札価格によって点数が計算されるしくみとなっていました。大まかにいえば,価格が高いほど点数は低くなり,価格が安いほど点数は高くなるように設定されていました。よって,入札③では,プレゼンテーションの評価が高く,価格の安い企業が有利になる仕組みでした。

 

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検察は,「本来,ダンテックが作成すべき企画提案書(プレゼンテーション用の資料)に対し,桑田が助言を与え,その結果,ダンテックを有利にした」と主張しています。

しかし,そもそも,入札③は,ダンテックと,「お付き合いで参加した」NDDのみしか参加していません。

私はNDDが「お付き合い」であるとは認識していませんでしたが,ダンテック側が,必ず勝つと分かっているNDDに対して,なぜ,さらに優位となるために私に助言を求める必要があるのでしょうか。

 

また,ダンテックは入札③に関係する現行業務を受託していた企業でした。

ダンテックの社員と私は,情報システムに関する当時の課題や対応,そして今後の整備計画などについて話し合うために,毎日のように打ち合わせの時間を設けて話し合っていたところでした。

入札③が求める企画提案書の内容も,国循の情報システムに関するものでしたので,両者に重複があるのは当然です。

私が,業務の必要性に応じてダンテックと話し合っていた内容が,ダンテックの企画提案書に含まれていたとしても,それは私が助言をしたことにはなりません。(次回につづく)